Memento mori
Teng jing-official part.2

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反日暴動と企業統治手法の変化

赤い国の反日暴動の様子が連日日本のメディアを賑わしていると聞いています。
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ハリウッド映画や竹島問題のように、愛国心に煽られながら、特定の外敵を国家一丸となって敵視する行為は、どの国の国民にとっても心地の良いものです。
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ただし、現実は、少なくとも上海はがっかりするほど平常運転です。当たり前の話ですが、新聞もまた営利企業であり、お金にならない記事は書きません。「色々報道されてますが、中国の99%は平常運転です」では誰も読まないですからね。不安を煽り、憎しみを煽り、日本に台頭・超越しつつある中国を歪小するような記事は、記事を書く側にとっても愉しいものだと思いますし、読んでいる方もまた心地よい高揚感を得るものだと思います。自分で目で見て肌で感じる情報以外の全ての情報を疑うことが、奴隷から解放される第一歩です。


さて、今回の反日暴動をどう見るか。
大韓民国然り、中華人民共和国然り、国是、国策として反日政策を採用している以上、他国よりカントリーリスクが高いのはどうしようもありません。係るカントリーリスクを許容できるレベルにまで低減するにはどうすれば良いのか。思うに、今回の事件は日系企業の中国支社の現地化が結果的に大幅に進展していくことになる一つの契機になると考えます。

大昔から言われていることですが、日系企業は自社の国内での成功体験をそのまま海外各国に「輸出」しようとしており、中国という異国の地でビジネスをしているものの、本質的な提供価値は日本の地で提供してきたものと変わりません。より具体的には、中国の国内事情や巨大なマーケットを無視し、「高機能」「安全」「本物」といった日本企業の「職人魂」にお金を払ってくれる一定層(超富裕層)しかターゲットにしてないのが実態です。

ガバナンスについても同じことが言えます。言語の問題か文化の問題か、国家の地理的性質か、大部分の日本人は基本的に外国人を信用しません。反対に、日本人であるだけで他の日本人から信用されることが多々あります。現地のことは現地の人間が一番分かっているにもかかわらず、日系企業の各国支社は高いカネを支払ってろくに現地の言葉も喋れない日本人を駐在させ、ローカルの人間にガバナンス権限を与えようとしません。優秀で自分の意思を持つ中国人は、翻訳+アルファ程度の仕事しか与えられない日系企業に絶望し、日系企業の中国支社から流出していきます。(そして、弊社に日本語を話せる優秀な中国人スタッフが流れてきます。)

それでも外国人を信用しない日本人は、何かと理由をつけてガバナンス権限を与えてこなかったわけですが、今回の反日暴動は、その意識が変わる転機となる事件だったのかもしれません。現地のことは現地の実情をわかっている現地の人間に任せるのが最も効率的であるというプラスの面の他に、企業のローカライズを推し進め、トップからボトムまでローカライズしていけばカントリーリスクをゼロでないにしろ大幅に低減できるというマイナス面の補償が、今後大きくクローズアップしていうことになるのではないでしょうか。
欧米企業は、トップからボトムまで現地人を採用し、毎年の収益率と内部統制制度でクライアントをガバナントするという方法を取っており、それなりのガバナントリスクを抱えつつも、日系企業より遥かに中国を含む海外への進出をうまくやっているように見えます。

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Author:teng jing
上海在住。公認会計士から経営戦略コンサルタントへ。

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