※被災された方々にお見舞いを申し上げます。また、先の大震災でお亡くなりになられた方に心よりお悔やみを申し上げるとともに、ご冥福をお祈り致します。3月11日14時46分。福島県三陸沖を震源地に、M9.0を示す地震が発生。
私は係る地震をカイシャの事務所の一室で地震を迎えました。交通機関が機能しなくなり、徒歩で帰りました。この日、官房長官は各自社屋での宿泊を奨励し、同僚の多くは事務所で一夜を迎えました。
電車は土曜日に、高速道路は日曜日に復旧しましたが、被害の実態はわれわれ日本国民の予想を大きく上回り、一週間経った現時点でも被害の全容を把握できておりません。
3月18日の朝5時時点で、死者・行方不明者は15,000人を超えたとの報道がされております。(
時事通信社)
今回の大震災が生み出している被害のうち、他の大震災と大きく異なっているのは、TSUNAMIにより福島第一原発の6基ある原子炉のうち4基が壊滅的なダメージを受け、一部が炉心溶融(メルトダウン)を引き起こしていることです(超分かりやすい原子力発電所の説明は
こちら)。
フランスの原子力施設安全局の局長は15日、福島第1原発の事故は、国際原子力事象評価尺度(INES)で「レベル6~7」に相当するとの見解を明らかにしております(チェルノブイリの事故はレベル7)。
経済産業省原子力安全・保安院は、日本大震災で被災した福島第1原子力発電所の連続事故について、国際原子力機関(IAEA)が決めた8段階の国際原子力事象評価尺度(INES)で「レベル5に相当する」との暫定評価を発表しました(18日午後)。
7日目の現在、原子力発電所の炉心溶融は、被災地から遠く離れた東京でも大きな影響を与えております。東京電力は、関東地方への安定した電源供給が実施できなくなったため計画停電を実行しており、エリアごとに鉄道や信号までの電力供給を停止しております(鉄道各線への電力供給は辛うじて行われているようです)。
節電に伴うダイヤの乱れは、関東地方の通勤を直撃し、大震災の翌週も絶望的なラッシュが一部発生しております。私が通勤しているカイシャは自宅勤務を奨励しました(同業他社は休業している模様)。
また、発電所の燃料である放射性物質の漏洩による被害も深刻化しております。発電所近辺では、人体への影響が顕在化する100ミリシーベルトを大幅に上回る400ミリシーベルトを観測しており、沈静化する気配が見えないどころか、事態は悪化しているようです。被曝を省みず作業を進めている方には本当に頭の下がる思いです。
その他都内での影響は、食料及び燃料の買占めが起きています。コンビニ及びスーパーに行っても、びっくりする品揃えの悪さです。とりあえず、納豆と牛乳と水が手に入りません。アルコールとお茶は買えます。実に残念です。また、ガソリンも手に入らないようです。昨日、ガソリンスタンド周辺で大規模な暴力事件が起きておりました。どのガソリンスタンドも車の長蛇の列か、あるいは閉鎖です。
株価や為替も乱高下を続けております。17日は、1$=76円を記録したようです。FX中毒者の狂喜も漏れ聞こえます。
日経平均は18日朝の段階で9,186円を記録してます。17日は8,000円台を記録していました。
金融システムも一部ダウンしております。メガバンクの一つであるみずほ銀行が14日にシステムダウンし、4日経った今も復旧しておりません。年度末にメガバンクがクラッシュしている今、他のメガバンクを初めとする金融機関の負担増加は免れません。経済の心臓である貨幣流通システムが連鎖的に止まっていくリスクすらも発生しました。
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関東の電力がコレほどまでに福島の原子力発電所に頼っているとは思っておりませんでした。
炉心溶融を起こした原子力発電所の後処理がどれほどかかるかは分かりませんが、もう福島の発電所は使えなくなるでしょう。原子力発電所一個分の代替エネルギーを東京電力がすぐ調達できるとは思いません。
このまま騙し騙しで時間を引っ張っても、夏の電力供給の需要増加に耐え切れなさそうな気配が濃厚です。
もう福島の原子力発電所は使い物にならなくなるでしょうが、放射性物質に十二分に汚染された施設や土壌の処理は容易には解決しない問題です。
福島県での高い放射線量が測定され続ければ、磐越自動車道ラインに沿って、日本経済が東北以南と東北以北に分断されかねません。
人命救助のフェーズが終わって、復興のフェーズに入った場合、日本経済の受けた天文学的な被害に震撼しそうです。
災害復旧を名目に、これ以上の国債を発行するでしょうか。
絶望と快楽。そこに希望はありません。
